尾身氏「出口戦略」検討 「『マスクいらない』ではない」と強調
2022/2/18 19:01(最終更新 2/19 00:10)

新型コロナウイルス感染症対策を議論する政府の有識者会議「基本的対処方針分科会」の尾身茂会長は18日、社会経済活動と感染対策の両立に向けた「出口戦略」の検討に着手する考えを示した。18日開かれた分科会後、記者団の取材に答えた。

 尾身氏は「社会経済(活動)を回しながら、しかも感染対策、重症化対策を中長期的にやっていくという大きなピクチャー(イメージ)を、そろそろ考える時期に来ている」と述べた。新型コロナの出口戦略を巡っては、岸田文雄首相も17日の記者会見で「第6波の出口に向かって徐々に歩み始める。次のフェーズへと準備を進めていく」と述べており、有識者会議も同調した格好だ。

 尾身氏は「出口というと『マスク(の着用)はいらない』というイメージになるが、そうではない。いろいろな(感染症への)注意をやめていい、という出口戦略ではない」と強調。「この(新型コロナ)ウイルスは、そう簡単にゼロにすることはできない。少し長いスパンで考えなければならない」とも述べた。【原田啓之】

https://mainichi.jp/articles/20220218/k00/00m/010/305000c