>>241
※追記
おわりと言っておいてなんですが、二つ追記します。

まず多くの人が「爆発すんじゃないの?」と書かれていますが、今回においてはその心配はないでしょう。
ここで打ちあがっているのはザトウクジラという種類です。鯨は大きくヒゲクジラ類とハクジラ類に分かれます。ザトウクジラは前者です。

爆発するのはマッコウクジラという、ハクジラの仲間です。マッコウクジラは体を覆う脂肪層が大変頑丈で分厚いです。マッコウクジラが死んで、その体内でガスが発生すると、皮が厚いためガスの逃げ場がなく溜まっていきます。そのうち限界を超えた皮が風船のように弾けます(なので正確には破裂)。

一方ザトウクジラを含むヒゲクジラは脂肪層が柔らかいので、死んだ後にガスが発生してもどこかから抜けていくようで、風船のように弾けることはありません。
とはいえガスは発生しますし、とくに内臓が入っている胸腹腔を開けるとすさまじい刺激臭がします。

マッコウクジラ以外のハクジラ類、ツチクジラなども解剖しようと刃物を入れた瞬間にガスで膨らんだ内臓が飛び出してきますし、もっと小型のハクジラ類(いわゆるイルカ)でも、表面からぶすぶすとガスや腐敗血をまき散らしている場合があります。
天候や気温にもよりけりです。

つぎに「安全ばかり気にしていては危険地域の調査などできないのでは?」的な意見もあります。
例えば先の、鯨の口腔を観察する場合には内視鏡を使えばいい訳ですし、感染症多発地帯に行くならワクチンや食事・衛生に徹底して気をつけます。
危険であるとわかっているならその対処をするのが鉄則です。

今回の場合、その危険性を事前に認識できていなかったと思うので、これはむしろ私のような立場の人間の努力不足もあると痛感しています。

漂着した鯨など野生動物の死体には近づかない、触らない、保健所や役所の環境衛生課にすぐ連絡、ということで、どうぞよろしくお願いします。