https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-24/R7SPU7T0AFB401

人民元の下げ幅、他の通貨と比べればずっと小さい
元相場示すブルームバーグの指数、最高水準を更新

ロシア軍のウクライナ攻撃で世界の金融市場が動揺する中で、中国人民元は強靱(きょうじん)さという点で際立っている。

  ユーロから韓国ウォンに至る通貨が一斉に売られる中で、人民元は依然として4年ぶりの高値水準付近で推移。
攻撃開始のニュースを受け、人民元は24日の本土市場でドルに対し下落したが、
他の通貨と比べれば、下げ幅はずっと小さい。

人民元は北京時間午後2時57分(日本時間同3時57分)現在、0.1%安の1ドル=6.3185元。
主要24通貨に対する人民元の動きを示すブルームバーグCFETS(中国外国為替取引システム)人民元指数トラッカーは0.6%上昇し104.21と、
2007年からのブルームバーグ集計データで最高水準を更新した。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアジア調査責任者クーン・ゴー氏(シンガポール在勤)は
「ウクライナ危機の間、人民元はセーフヘイブン(安全な避難先)通貨のように推移している」と指摘。
中国人民銀行(中央銀行)の追加緩和観測が「成長回復を促すはずで、米国株が売られても、中国株の強靱さが維持されるだろう」と述べた。