有名な「封じ込め戦略」の立案者とされたジョージ・ケナンは冷戦が終わったとき、ブッシュ(父)政権を鋭く批判して「民主主義や人権を掲げて世界各地に介入」することに強く反対した。とりわけそれが中国やロシアと和解不能の対立を招くことを恐れたからであった。

 実際ケナンは北大西洋条約機構(NATO)の東欧への拡大には強く反対したが、歴代の米政権は耳を貸さず、結局、「プーチンのロシア」を招来することにもなった。またケナンはアメリカの国力を使い切るような世界への介入を冷戦後も続けることを、「叙事詩的な戦略的過ち」とした。https://www.sankei.com/article/20160408-AMNH6BIIORL7REISBBERWVV3XE/4/
「ウクライナ危機を誘発した大きな責任は、ロシアではなくアメリカと西側同盟国にある」

アメリカの高名な国際政治学者 ミアシャイマー教授(シカゴ大学)が以下のように指摘

ウクライナ危機を誘発した大きな責任は、ロシアではなくアメリカとヨーロッパの同盟諸国にある。
危機の直接的な原因は、欧米が北大西洋条約機構(NATO)の東方への拡大策をとり、ウクライナをロシアの
軌道から切り離して欧米世界に取り込もうとしたことにある。
同時に、2004年のオレンジ革命以降のウクライナの民主化運動を欧米が支援したことも、
今回の危機を誘発した重要な要因だ。

ソース論文
Why the Ukraine Crisis Is the West’s Fault
https://www.mearsheimer.com/wp-content/uploads/2019/06/Why-the-Ukraine-Crisis-Is.pdf