舞台中央の赤い幕が上がる。7月半ばに千秋楽を迎えた劇団WAHAHA本舗の全国公演。女優の柴田理恵さん(52)が現れると、観客席から大歓声がわき起こった。
全裸に見えるボディースーツできわどいダンスを披露したかと思えば、上は着物、下は大人用おむつの格好で酒瓶を持ち、「お酌」を迫りながら観客を芝居に巻き込んでいく。3時間の舞台。

このころ、月経血にレバーのような血の塊が混ざるようになった。

40代半ばになると、水の飲み過ぎでもないのに、なぜかトイレが近くなった。月経も重くなった。月経中は、長時間用のナプキンとタンポンを二重に付けても、1時間足らずで交換が必要だった。トイレに入ると、5分以上かかった。
「筋腫なんて、なきゃいいのに」。だんだん、煩わしさが募っていった。
2004年、監察医の役を演じた刑事ドラマのロケ最中に、白い衣装を月経血で汚した。収録の待ち時間にトイレに行くと、ズボンに血がにじんでいた。
あわてて脱いでその場で洗い、スタッフにドライヤーを持ってきてもらい乾かした。何とか出番には間に合った。
でも、もし自分の登場場面の収録中だったら、撮影を中断しなければいけなかっただろう。自分のせいで現場が止まるのは、許し難い。
それに、筋腫があって、月経で、血が衣装に付いて……。そんなこと、男性スタッフたちに説明できないし、したくもない。

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