キエフから6ヵ国語で現地の状況をリポートするジャーナリストが「何者?」と話題に
出身はヨーロッパの小さいけれど豊かなあの国!
緊迫するウクライナ情勢を首都キエフからリポートする、あるジャーナリストが話題になっている。彼の名前はフィリップ・クラウザー(41)。英語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、ドイツ語、ルクセンブルク語の6ヵ国語を流暢に話す、AP通信の国際特派員だ。
21日、彼は6つの異なる言語でウクライナ情勢をリポートする、自身の動画を組み合わせたモンタージュをツイートした。その投稿は瞬く間にバイラルになり、すでに19万以上の「いいね」がついている。
コメント欄も称賛と驚きの声であふれており、「そもそもルクセンブルク語というのが存在していたことすら知らなかった」といったものから、「ご結婚はされているのでしょうか? もしまだでしたら…」といったラブコールまで寄せられている。
ネット上では彼のバックグランドへの関心も高まっている。
米サイト「ビューロー・ワークス」によれば、彼の出身はルクセンブルク。イギリス人の父親とドイツ人の母親の間に生まれ、家では「父はいつも英語を話し、母はドイツ語で受け答えをしていた」と、過去に米ニュース番組「ABC」のインタビューで語っていたそうだ。
幼少期から「友達とはルクセンブルク語で話し、小学校でフランス語を学んだ」とのことだが、彼によれば、フランス、ドイツ、ベルギーと国境を接する同国では、中学生になるまでに3ヵ国語以上を話せるようになるのは決して珍しいことではないという。彼にとって家の外で最初に学んだ言語であるフランス語は、「文法があまり論理的ではないため、最も苛立たしいものだった」と振り返っている。
彼は中高生になった後も、さらに言語力を高めていく。14歳の時、スペインのサッカーチームへの興味からスペイン語を学び始め、高校卒業後のギャップイヤーの間にバルセロナに行き、現地で流暢になったそうだ。
その後はロンドン大学キングス・カレッジに進学し、そこでポルトガル語を習得。ヒスパニック研究を専攻したが、卒業後は「ひょんなことからジャーナリズムの道に進むことになり」、フランスの国際ニュース専門チャンネル「フランス24」の記者兼ニュースキャスターとして、パリで3年間を過ごした。2011年よりワシントンDCを拠点にAP通信特派員として米国および世界各国のニュースをリポートしている。
クラウザーは、2021年の東京オリンピックの際も東京から多言語でリポートを行っていた。今後、さらなる活躍が期待されている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/499fc98b6f604e2e403780ecccba9cfc82072ab2