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『マリオ64』をスター0枚でクリア! RTAで飛び出した“超人的スゴ技”でファンを魅了
2月19日から20日にかけて、ゲームイベント『RTA in Japan ex #1』が開催。さまざまなタイトルの最速クリアを目指し、出場選手がしのぎを削る大会だ。このところ新型コロナウィルスの影響でオンライン開催が続いていたが、今回は約2年ぶりにオフラインでの開催となった。
この大会の題名にもなっている“RTA”とはリアルタイムアタックを指し、現実時間を基準に、対象ゲームのクリアタイムを競うというもの。似たような種目としてタイムアタックがあるが、そちらはゲーム内時間でタイムを計測する点で異なる。
そんな『RTA in Japan』で注目を集めるタイトルのひとつがNINTENDO64用ソフト『スーパーマリオ64』。2021年末に開催された『RTA in Japan 2021 Winter』では、選手が目隠しした状態で『マリオ64』をクリアする挑戦が話題を呼んだ。
そして今回の大会では、スターを1枚も取らずに最速クリアを目指すレギュレーションで競技が行われた。
■スター0枚でクリア!?
『スーパーマリオ64』は、1996年に任天堂から発売。プレイヤーはマリオを操作し、さまざまなステージに挑んで“スター”を集めていくという内容だ。本作はシリーズ初の3Dアクションであり、後のマリオ作品にも大きな影響を与えた。
今回の『マリオ64』での「0スター(0枚RTA)」と呼ばれるレギュレーションは、その名の通りスターをまったく取らずにクリアするというもの。本来であれば、各ステージを攻略してスターを集めつつ、最後にクッパと戦うのが普通だが、0スターではそのスター集めの過程をすっ飛ばす。
今回「0スター」に挑戦したかんの氏は、本レギュレーションにおける世界記録保持者でもある。幅跳びを応用した高速移動技、通称“ケツワープ”を使ってスターが必要な扉を無視して先に進み、開始から2分程度で最初のクッパが登場するステージまで到達した。
2回目のケツワープの箇所でやや手間取ってしまったが、そこを抜けると三段ジャンプや幅跳び、壁キックを活用した高難度のショートカット技を駆使。ステージを信じられないようなスピードで駆け抜けていく。
最後のクッパのところに到達した時点で、プレイ時間は約8分。そのクッパも投げ飛ばして爆弾に当てるという流れをロスなくこなすと、わずか30秒ほどで撃破し、最終的に8分56秒でクリアした。
■別の競技を見ているような感動!
今回はスターを1枚も集めないレギュレーションのため、実際に『マリオ64』のステージをプレイする場面は限られたが、まったくよどみのないアクロバティックな動きで駆け抜けるマリオの姿は、『スーパーマリオ64』を遊んだことのある身からすれば感動的と言える。
選手の超人的な技術や、記録を追い求めるストイックな姿勢を見ていると、自分がプレイしてきた『スーパーマリオ64』とはまるで別物のような感覚に陥りそうだ。
あっという間に終わった挑戦だったが、かんの氏自身が持っている世界記録は6分27秒なので、今回の記録はそれに比べると2分以上遅い。
ミスのあった場面について、かんの氏は「前日の練習でノートパソコンの遅延に慣れてしまったせいでスティックの入力タイミングがズレてるのに気づきませんでした」とコメントしており、今回は0枚RTAでのさらなる世界記録更新を誓っていた。
この『スーパーマリオ64』にとどまらず、『RTA in Japan ex #1』では、さまざまなゲームタイトルのRTAが実施された。TwitchのRTA in Japan公式のアーカイブや、YouTubeチャンネルのほうで動画として公開されているので、興味を持った方は一度チェックしてみよう。