全滅とみられていた島の守備隊、「無事生存」 ウクライナ海軍

(CNN) ウクライナに侵攻したロシアの軍艦の脅しに屈せず、全滅したとみられていた島の守備隊が「無事生存」していることが分かった。ウクライナ海軍が明らかにした。
現場のスネーク島は黒海に浮かぶ小さな島。同島にいた兵士は全員、侵攻初日となった先月24日の攻撃で死亡したとみられていた。
当時のやり取りとされる音声記録によると、接近してくるロシア艦が武器を置くか、さもなければ爆撃を受けることになると警告したのに対し、ウクライナ兵の1人は「ロシア軍艦、消え失せろ」と返答した。

ウクライナのゼレンスキー大統領はその後、同島にいた兵士13人はロシアの爆撃を受けて全員「英雄的な」死を遂げたと発表。しかし、ウクライナ海軍の28日の声明はこれが事実ではないことを示している。
海軍によると、同島の兵士はロシア軍による二度の攻撃を撃退したものの、最終的には「弾薬不足」により投降を余儀なくされたという。

声明ではロシア軍が灯台や塔、アンテナを含む同島のインフラを完全に破壊したとも指摘している。
スネーク島はウクライナ本土の南端から約48キロ沖合に位置する島で、黒海の北西部に浮かぶ。ロシアが2014年に併合したクリミア半島から約300キロ西方に位置する。
面積はわずか18ヘクタールだが、米超党派シンクタンク「大西洋評議会」の昨年の報告書では、黒海における「ウクライナの海洋領有権の主張にとって重要」な島と位置づけている。

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