ロイター通信は1日、ドイツとロシアを直接結ぶ新しいガスパイプライン計画(ノルドストリーム2)の事業主体の企業が
破産手続きの検討に入ったと報じた。パイプラインは完成済みだが、ロシアがウクライナ東部の親ロ派武装勢力の
支配地域を独立国家として承認したことを受け、ドイツが認可しない方針を表明。米国も金融制裁を発表していた。

ノルドストリーム2の事業規模は110億ドル(約1兆2000億円)。事業主体のノルドストリーム2AGはスイスを拠点とし、
ロシア国営のガス会社、ガスプロムの傘下にある。ロシアがウクライナに侵攻して緊張緩和がさらに遠のくなか、
パイプラインの稼働のメドが立たなくなっていた。

ロイター通信によると、パイプラインの建設資金はガスプロムが半分を負担し、英シェルやオーストリアのOMVなどの企業が
残りを負担している。英シェルは2月28日、ノルドストリーム2への関与を取りやめると発表していた。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR01DI90R00C22A3000000/