スキンパックはハイミランというポリエチレンに分類される樹脂がもとになっている。通常、ポリエチレンは100度で熱すると溶けてしまうが、ハイミランは金属イオンを含んでいるため加熱しても溶けずに、やわらかいフィルムの形状を保つことができるという。

通常のパック(左)、スキンパックは通常のパックに比べてやわらかく伸縮性がある(画像:三井・ダウ ポリケミカル提供)
 やわらかい状態で包装することで、対象物にピッタリと密着し、真空状態を作ることができるのだ。それにより、菌の増殖スピードを抑え、鮮度がいい状態を保てるという。

 「やわらかいって言っても肉とか魚とかある程度弾力があって、形状が崩れにくいものしか難しいんじゃないの?」と思われるかもしれないが、あらゆるものをラップすることができるのがスキンパックの強みだ。

 トゲが鋭い「ウニ」や少しの力でもつぶれてしまう「いくら」までもピタッと包装して真空状態を作ることができる。現在は冷凍食品にも使用シーンを広げている。冷凍時に発生する”霜”を抑えることができるため、水分量を保持できるだけでなく、見た目もおいしそうな状態を保てるという。

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