2020年11月にオックスフォード大学の研究者マイケル・クラーク氏がサイエンス誌に発表した論文「Global food system emissions could preclude achieving the 1.5° and 2°C climate change targets(世界的な食糧システムによる排出が1.5度〜 2度の目標達成を阻みかねない)」は、世界がエネルギー転換を果たし、今日「ネットゼロ(※)」を達成したとしても、食品の供給システムの根本的な変革が起きない限り、今後の人口増加とそれに伴う収穫量の増加によって、食品業界だけで1.5度の気温上昇をもたらすだけの温室ガスが排出されるだろうという見通しを示している。