ノルウェーの政府系ファンド(運用資産1兆3000億ドル)は、カナダの航空機大手ボンバルディア、
インドの港湾運営大手アダニ・ポーツ、韓国の物流会社である現代グロービスについて、
倫理上の懸念により投資対象から除外する可能性があるとして監視リストに加えた。

ファンドを管理するノルウェー銀行(中央銀行)は7日の声明で、
ボンバルディアが「重大な汚職に加担している、あるいはその責任を負っているという容認できないリスク」があるとした。
リフィニティブのデータによると、ファンドは同社の株式1.2%保有している。

同ファンドによると、アダニ・ポーツは、軍事政権下のミャンマーでの港湾ターミナル建設に関与しているため、人権の「深刻な侵害」に関わった可能性がある。
リフィニティブによると、ファンドは同社の株式0.7%を保有している。

同ファンドは現代自動車グループの一部門である現代グロービスについて、
廃船解体作業を行うパキスタンとバングラデシュの海岸での労働条件が極めて劣悪で、人権侵害を助長していると指摘した。
リフィニティブによると、ファンドは同社の株式0.81%を保有する。

同ファンドはまた、中国のスポーツウェアメーカーである李寧について、
中国・新疆における深刻な人権侵害に加担しているという「受け入れがたいリスク」があるため、投資対象から除外したと発表した。

https://jp.reuters.com/article/norway-swf-esg-idJPKBN2L5117?il=0