2月の企業物価指数 9.3%上昇 オイルショック後で最大に

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す企業物価指数の先月の速報値は、前の年の同じ月と比べて9.3%上昇し、第2次オイルショックの影響が残っていた1981年以降で最大となりました。

日銀が発表した企業物価指数の先月の速報値は、2015年の平均を100とした水準で110.7となり、1985年5月以来、36年9か月ぶりの高さとなりました。

指数は前の年の同じ月を12か月連続で上回り、先月の上昇率は9.3%に上りました。

比較が可能で、第2次オイルショックの影響が残っていた1981年1月以降で最も大きくなりました。

これは先月、ウクライナ情勢の緊張が高まり、産油国のロシアからの供給が停滞するとの見方が広がって、石油製品などが値上がりしたほか、電力価格も値上がりしていることが主な要因です。

値上がりした品目は、業務用のコーヒーやとうもろこしなど生活に身近な飲食料品も含めて全体の3分の2に上り、企業どうしの取り引きでは原材料価格の上昇を販売価格に転嫁する動きが広がってきています。

先行きについて日銀は「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け原油価格はさらに上昇しており、今後、企業物価にどのように反映されるのかを注意深く見ていきたい」としています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220310/k10013523541000.html