大阪府高石市の高齢者施設で昨年12月、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)患者の男性が死亡した事件で、府警は10日、
男性が装着していた人工呼吸器の電源を切って殺害したとして、入所者の男(95)を殺人容疑で書類送検した。男は認知症を患い、意思疎通が困難な状態で、府警は起訴を求めない意見を付けた。
発表では、男は昨年12月21日午前6時40分頃〜同7時頃、高石市の住宅型有料老人ホーム「スーパー・コート高石羽衣」で、ALS患者で手足を動かすことができない吉見英昭さん(当時62歳)の個室に入り、装着していた人工呼吸器の電源ボタンを押して停止させて、窒息死させた疑い。
午前7時10分頃、定期巡回で訪れた介護職員の女性が異変に気付き、その際、男が部屋の中にいたという。府警は、電源ボタンに残された微物が男のDNA型と一致したことなどから、男が電源を切ったと判断した。
吉見さんの個室は施錠されていなかったが、ホームでは施錠するかどうかは入所者に任されており、府警はホーム側の責任は問えないと判断した。運営会社は「事件が起きたことは遺憾で、再発防止に努める」とのコメントを出した。
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