――この10年間、印象に残ったことは何ですか?

伊達 震災直後に宮城県の南三陸町に行ったんです。
そこに千葉ナンバーの軽トラックに乗った年配の方がボランティアで来られた。
テントや支援物資も積んで、1週間ぐらい活動されたんですが、
帰る時に「この軽トラ、どうぞ使ってくれ」と置いて行ったんです。どうやって帰ったのかな。

――鉄道も当時は動いていなかったから……。

伊達 みんなで言っていたのは、「歩いて帰ったんじゃないか」と。
でも、この10年間、そういうボランティアとか絆というのを、すごく感じるんです。