ゴールドマン、市場はウクライナのリスクについて楽観的過ぎる

ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストらは、ウクライナでの戦争に関する下振れリスクについて世界の市場が気を緩め過ぎている可能性があると指摘し、現在の資産価格はよりネガティブなシナリオを反映していないと警告した。

  ストラテジストのドミニク・ウィルソン、ビッキー・チャン両氏はリポートで、最近の欧州資産のアウトパフォーマンスと急騰していた原油価格の反転は、ロシアのウクライナ侵略がもたらす「世界的影響について市場の判断がかなり緩んでいることを示唆する」と分析。資産は現在、「解決に向けた進展が短命なものであったり、エネルギー供給の混乱がさらに深刻化したりすることに対して脆弱(ぜいじゃく)だ」と指摘した。

ゴールドマンの下振れシナリオでは、ロシアからのガス供給の深刻な混乱により、今年の欧州の域内総生産が2.5ポイント、米国では0.25ポイント押し下げられる。また、事態悪化ならS&P500種株価指数は4059と、17日の終値からほぼ8%下落すると見込まれている。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-18/R8XOFIT0AFBP01