クライナのオリハ・ステファニシナ副首相(36)は20日、西部リビウで朝日新聞記者らの取材に応じた。
ウクライナの欧州連合(EU)加盟を求めるとともに、日本に対して「(対ロシア)制裁への参加を他のアジア諸国に呼びかけて欲しい」と要望した。

ロシア軍の侵攻に対するウクライナの抵抗について、副首相は「私たちは、欧州の人々の暮らしや安全、民主主義を守る最前線に立っている」と説明し、勢力拡大を図るロシアへの防波堤としての役割を強調。
「この戦いがEU加盟のあり方を変えるだろう。私たちは、誰かが招いてくれるまで座って待つつもりはない」とも述べ、加盟に向けた交渉でもウクライナの貢献を考慮すべきだと主張した。

 また、「国境に長い行列があるものの、EUは今やウクライナに向けて開かれた。(両者の間に)強い連帯意識がある」と述べ、多数の難民を受け入れているEU側に感謝の意を表明した。

一方、日本について「戦争反対と対ロ制裁を呼びかける国際的な連携を強めるうえで、主要7カ国(G7)の一員として非常に重要な役割を担っている」と評価。
「自らを先例として、他のアジア諸国を牽引(けんいん)するリーダーとして振る舞ってほしい」と期待した。また、対ロ制裁網に加わる韓国の姿勢も評価。「中国も同様の姿勢を取るよう望む」と述べた。

ステファニシナ副首相は欧州・欧州大西洋統合担当。2020年に就任した。(リビウ=国末憲人)
https://news.yahoo.co.jp/articles/91990400628355233d148ff57ea9a27ddc585e22