大幸薬品が巨額の最終赤字 「コロナ特需」読み違える

工場を新設、最大10倍の増産体制に

20年11月、増産に向けて約23億円を投資し、大阪府茨木市に工場を新設。
置き型タイプの生産能力を年数百万個から最大で10倍の数千万個にする。

21年に入ると、マスクも消毒液も特需が収束した。調査会社の富士経済によると、20年の手指消毒剤の市場規模は19年比7倍強の300億円と急増したが、
21年には20年比4割減の180億円ほどに縮小。前期に爆発的に売れたクレベリンの販売が大きく落ち込んだ。
前期からの反動は想定をはるかに超えており、クレベリンは在庫の山を築き、21年の四半期決算は赤字に転落した。

また、新設したばかりの茨木工場は5カ月後の21年4月から稼働停止に追い込まれた。これが致命傷となった。
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