新型コロナの感染拡大は、木材の価格が高騰する「ウッドショック」と呼ばれる現象を引き起こしました。それに加えて激しさを増すウクライナ情勢により、さらに深刻な事態が心配されています。

 (小川健太記者)
 「ロシアによるウクライナ侵攻で、今後、建築資材の値段に影響が出る恐れがあります」

 住宅用建築資材を工務店などに卸している名古屋市に本社を置く「山西」。
 
 ウクライナ侵攻で、木材の仕入れに影響がでています。

 (山西 北川幸治・商品部長)
 「こちらがロシア産のカラマツで作った合板です」

 住宅の屋根や床に使われる合板。

 こちらでは材料の約1割にロシア産のカラマツを使ってきたといいますが…。

 (山西 北川幸治・商品部長)
 「ロシア政府が輸出禁止を打ち出した。4月から材料がロシアから入ってこなくなる」

 ロシアは経済制裁の報復措置として3月7日、日本を含む48の国と地域を「非友好国」に指定。

 4月以降、様々な製品の日本への輸出が禁止となり、その中に合板の材料となる木材も含まれているのです。

 今後はアメリカなど別の国からの仕入れでカバーすることを考えていますが…。

 (山西 北川幸治・商品部長)
 「これまでウッドショックで約2倍ぐらいに単価があがってきた」

 木材を巡っては去年、新型コロナの影響などでアメリカでの住宅需要が高まり、木材の流通価格が2倍以上になる「ウッドショック」が起きたばかり。

 また、そもそもコロナ禍で建築資材が海外から入り辛くなっている状況も長引いています。

 ロシアからの供給停止となると、価格高騰に拍車がかかる恐れがあり、関係者は、「未知の領域」だと話します。

 (山西 北川幸治・商品部長)
 「木材の取り合いの競争が、これから始まっていくと思う。今まで経験したことのない領域になる。今後どうなるか全く予想ができない」
https://news.yahoo.co.jp/articles/525c256d92d6c0cc35cbe9bab37b2fb4ff248523