東京電力は、福島第一原子力発電所の1号機で溶け落ちた「燃料デブリ」を冷やすために水を入れている格納容器内部の水位が、およそ40センチ低下していると発表しました。
3月16日の地震で格納容器の損傷部分が広がった可能性があるということですが、燃料デブリの冷却に問題はなく、外部への影響はないとしています。
東京電力によりますと、地震の発生から2日後の3月18日、1号機の格納容器で、燃料デブリを冷やすために入れている水の水位が、およそ20センチ低下していることが確認されました。
さらに、22日に改めて水中ロボットを使って水位を測定したところ、さらに20センチの水位の低下が確認されたということです。
東京電力は、格納容器の損傷部分が広がった可能性があるとしていますが、原子炉の底に取り付けた温度計では、温度の上昇が見られないことや、周辺の地下水に含まれる放射性物質の測定結果などに異常が見られないことなどから、燃料デブリの冷却に問題はなく、外部への影響はないと判断しているとしています。
1号機では、燃料デブリの確認に向けて、水中ロボットによる格納容器の内部調査が行われていましたが地震で中断していて、東京電力は、必要な水位を確保したうえで再開したいとしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220323/k10013547261000.html
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