ナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺、ホロコーストを生き延び、ウクライナ第2の都市、ハリコフで暮らしていた96歳の男性が、ロシア軍の攻撃により命を落としました。
ホロコーストについて伝える活動をしている財団の発表などによりますと、亡くなったのは、ボリス・ロマンチェンコさんで、18日、ハリコフの自宅が砲撃を受け死亡したということです。
ロマンチェンコさんはウクライナ北東部のスムイ近郊に生まれ、1942年、ナチス・ドイツによってドイツ西部のドルトムントに連行されたということです。
その後、第2次世界大戦中に多くのユダヤ人などが犠牲になったブーヘンバルト強制収容所など各地の収容所に送られ、ナチス・ドイツのミサイルの製造にも関与させられたということです。
ロマンチェンコさんは、ホロコーストを生き延びたあと、長年、ナチス・ドイツによる迫害の実態について後世に伝える活動に携わっていたということです。
ウクライナのクレバ外相は22日ツイッターに「非道な犯罪だ。ヒトラーから生き延び、プーチンによって殺された」と投稿しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220323/k10013546711000.html