2018年から19年にかけて、女性7人に暴行をしたとして、強制わいせつ致傷や強盗・強制性交などの罪に問われた今泉成博被告(44)。控訴審が3月15日に開かれ、福岡高裁は懲役41年とした一審判決を支持し、無罪主張だった被告の控訴を棄却した。

【写真】この記事の写真を見る(2枚)

「今泉は17歳から30歳の女性7人を脅し、性交を強要した上、計約240万円を奪うなどしました。有期刑の上限は30年ですが、今泉は別事件で19年10月に執行猶予付の有罪判決を受けていた。一審では、刑法の規定に基づき、この確定判決の前後で分け、18年7月〜19年10月の5事件について懲役16年、以降の19年12月までの8事件については懲役25年の判決が下されていました」(社会部記者)

 検察側によれば、無職で600万円超の借金を抱えていた今泉。女性を支配下に置く手口は毎回ほぼ同じだったという。キッカケは7人とも出会い系サイトだ。

「今泉は女性と待ち合わせると、1人目は自宅に、残りの6人は山中に連行。当初は何気ない会話を重ね、途中で『自分は暴力団と付き合いがある』と切り出す。出会い系サイトの利用を逆手に取り、『援助交際は犯罪だ。警察に通報したらどうなるか』と狭い車内で脅すのです」(同前)

 そして立ち入り禁止区域に車を停め、「俺の愛人になるか。ここから歩いて帰ってもいいが、近くに暴力団のアジトがある」などと脅迫。手足を縛り、スマホで全裸の写真を撮るのだ。

「その間、女性の鞄や財布から保険証や免許証などを見つけ、住所や職場を割り出すのも常套手段。女性たちの弱みを徹底して握る卑劣ぶりです」(同前)

熱した金属棒で…被害女性が交際も結婚も諦めた残虐な犯行
 さらに今泉が事前に準備していたのが、ネットでの情報を基に自ら作ったという「愛人契約書」だ。

「無理やり署名させ、『従わなければ、全裸の写真をネットで公開する。暴力団を動かす』と脅すのです。LINEも交換し、返信が滞ると『契約違反だ。カネを請求する』と尚も脅す。女性を呼び出し、性行為を強要していました」(同前)

 当時21歳の被害女性は、熱した金属棒で膣や太ももを焼かれた。皮膚移植の手術を受けたものの、跡が残っているという。彼女は一審で代理人弁護士を通じ、こう意見陳述していた。

「交際や結婚はもうできないと思っている。被告を一生刑務所から出られなくして欲しいと思います」

 一方、今泉は「SMプレーで写真も合意の上だった」などと反論し続けたが、

「一審、二審ともに今泉の主張を『信用できない』とし、悪質な犯行と認定。懲役41年を言い渡したのです」(前出・社会部記者)

 裁判長は「現時点で更生する可能性はうかがえない」と断じている
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce3dd4c6334f1165b3ddf6833f8987d3600078a2