古河市議会の本会議で、共産党の秋庭繁(しげる)氏がロシアによるウクライナ侵攻を非難する発言をし、議題と無関係だとして出席停止処分となっていたことが分かった。市議会はその後、ウクライナ侵攻に抗議する決議を全会一致で可決しており、秋庭氏は「処分は理不尽で許せない」と憤っている。(出来田敬司)
 処分は、三月定例会(三月三〜十八日)初日の本会議での発言がきっかけ。議会関係者によると、本年度一般会計補正予算の市長専決処分の認定を巡る討論の際、秋庭氏が「ロシアのウクライナ侵略に抗議し、即時撤退を望む」などと述べたところ、鈴木隆議長が「案件と関係ない」として二度ほど注意した。
 一部議員から懲罰特別委員会の設置を求める動議があり、可決した上で本会議は中断。特別委は、秋庭氏が議会の品位や権威をおとしめたとして、出席停止五日の処分を賛成多数で決めた。秋庭氏は昨年の九月定例会でも、事実と異なる発言を繰り返したなどとして、出席停止一日の処分を受けている。
 鈴木議長は、本紙の取材に「いろいろな意見があるのは承知しているが、議会の規約に沿って決めた」と説明した。
 秋庭氏は「国会でも県議会でも侵略に対する抗議が決議されているのに、古河市議会はこの時点で何ら決議の動きがなかった」と指摘。「今回の私の発言が、果たして議会の品位や権威をおとしめたのだろうか」と疑義を呈する。

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