FP誌によると、ロシアがウクライナに侵攻した2月24日の直後には、あるツイッターの利用者が英語で
「プーチンは米国のバイオラボがある都市や場所を標的にしている」「彼は100%、生物兵器の疑惑を追っている」などと投稿。
このアカウントは過去2年間、Qアノン関連の陰謀論を度々シェアしていたという。

日本のQアノンコミュニティーでも2月末、ソーシャルメディア「テレグラム」のチャットグループにこんな書き込みがなされた。

《アメリカの政府機関がDNAレベルで人間を変えようとしており、そのための研究所がウクライナおよび世界各地にたくさんある(あった?)らしい》

ウクライナに米国が支援する研究施設はある。
ただ、米国の説明によると、これはソ連崩壊時、旧ソ連の国々に残された核兵器やミサイルを破壊するための取り組みの一環で、
「生物兵器を開発する施設」ではない。

東京大大学院工学系研究科の鳥海(とりうみ)不二夫教授は、1月1日から3月5日の期間を対象に、
ツイッターの日本語空間で、どのような層が「ウクライナ政府はネオナチ」というロシア側の主張を拡散しているのかを分析した。

その結果、1万以上のアカウントが、計3万回ほど拡散していることが確認できたという。
さらにそのアカウントを詳しく調べてみると、46.9%がQアノン独特の言葉を含む投稿を拡散していた。

鳥海教授は「慎重に見る必要があるが、データが示す限り、ロシア側の主張、Qアノンの主張をそれぞれ拡散しているアカウントは
多く重なっている。親和性がある可能性は高い」と話す。

https://www.asahi.com/articles/ASQ3R2HK8Q3PUHBI044.html