政権によるむなしい日本語=主婦・内藤智子・55(神奈川県)
今年も何とか青色申告を終えた。私は主人の申告をサポートしているのだが、パソコンでの入力開始にあたり、
夫に「スピード感を持って最優先課題として全力で取り組む」と無料通信アプリ「LINE(ライン)」を送ったところ、
返事は「すごい誠意なさそうに聞こえるな」だった。何のことはない、私は歴代首相の決まり文句を列挙しただけだったのだ。
思えばここしばらく、政権によって日本語がことごとく破壊されてきたように感じている。
責任、痛感、真摯(しんし)、丁寧、説明、しっかり……。それらの言葉が正反対の意味にしかとれないような政治が、
安倍晋三元首相―菅義偉前首相―岸田文雄首相と続いている。
この現状を打破するには、野党共闘による政権交代しかないと思っている。
今夏には、参院選が控えている。どうか今の自公政権を終わらせ、日本語通りの政治を実行してくれる政権が誕生してほしい。
https://mainichi.jp/articles/20220328/ddm/005/070/007000c