日本の個人投資家の円買い越しが過去最大、弱気予想強まる市場に逆行
日本の個人投資家が円の上昇を見込んだポジションを過去最大規模に膨らませている。
円の先安観が強まる市場で、逆行した動きを見せている。
東京金融取引所のFX(外国為替証拠金取引)データをブルームバーグが集計したところによると、
個人投資家の14通貨に対する円の買い越し額は先週、計2580億円(21億ドル)と
データがさかのぼれる2006年以降の最大となった。買い越しの大半はドルとユーロに対してで、
メキシコペソ、南アフリカランド、トルコリラに対しては売り越しとなっている。
円は先週、対ドルで約6年3カ月ぶりの水準に下落した。
データでは日本の個人投資家が従来、円を売り越してきたことが分かる。
国内の金利がほぼゼロにとどまる中で、より高い利回りを海外に求めてきたためだ。
FX取引は日本の為替市場の大きな部分を占めており、
金融先物取引業協会と東京外国為替市場委員会の共同調査によると、
昨年4月時点の東京外為市場のスポット取引額の78%がFX取引の外部流通量
(FX取引取扱業者とカバー取引先業者間の流れ)だった。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-28/R9AFFHDWLU6801