https://news.yahoo.co.jp/articles/5fe21279091a4695304e03f48b2424197c632bb9
4月1日の新年度開始に合わせ、乳製品や食用油などの食品、ティッシュ、トイレットペーパーといった日用品が値上がりする。一方で公的年金額は引き下げとなる。財布に厳しい値上げの春に、消費者も小売業者も痛手を追いながら、知恵を絞って対策する。
鹿児島市東谷山7丁目の「フレッシュフィールドなりざわ中山店」を訪れた近くの女性会社員(47)は、値上げに、「家計に打撃」と悩ましげ。必要な時に必要な物だけを買い、無駄遣いしないよう気を付けるという。
同店は原材料価格の上昇を受け1日から順次、冷凍食品の一部や缶詰、乳製品など約50品目を10〜20円ほど値上げする。中間勝志店長(60)は「値上がりする商品でも、期間特価で100円ほど値下げするものもある。お客の財布に負担のないよう工夫するが、店は苦しい」と肩を落とす。
物価上昇に加え、年金受給者は受給額が0.4%引き下げとなる。鹿児島市内の大型スーパーに買い物に来た同市新照院町の女性(82)は「商品値上げや年金額引き下げは仕方がない」と受け止め、値上げ前にティッシュや食品をまとめ買い。別々に暮らす息子との同居も考えているという。
同市桜ケ丘6丁目の女性(71)は「年金引き下げは根本的解決にならない」と指摘する。「国は正社員を増やし現役世代の収入を増やすなど改善策を考えて」と注文。今後はなるべく売り出しのときに買ったり、複数の店をはしごしたりと工夫する予定だ。