ハンガリー、天然ガス代金をルーブルで支払いへ

4/7(木) 6:43配信

ハンガリーのオルバン首相は6日、ロシアから輸入する天然ガスの取引代金について、
ロシアの通貨ルーブルで支払う方針を明らかにした。欧州連合(EU)の欧州委員会は、
ロシア側が求めるルーブルでの支払いを拒否する姿勢だが、EU加盟国から早くも離反の動きが出たことになる。

ハンガリーはエネルギーを巡りロシアとの関係が深く、多くの天然ガスをロシアから輸入しているほか、
原発の建設もロシア国営ロスアトム社に委託している。これまでもロシアのウクライナ侵攻は非難しつつ、
EUによるロシア産エネルギーの禁輸に反対する姿勢をみせ、ロシアに配慮してきた。
ハンガリーのシーヤールトー外相は6日、ガスの購入契約は2国間で実施しており、欧州委員会が「口を出す」問題ではないと述べた。

ロシアはウクライナ侵攻に伴う経済制裁で不安定な動きを続けるルーブル相場の安定を図ろうとしており、
プーチン氏は3月末、「非友好国」に指定した国や地域に対し、ロシア産天然ガスの購入代金をルーブルで支払うよう義務付ける大統領令に署名。
さらに、天然ガス以外の取引についても、ルーブルで代金を支払うよう求める見通しが報じられている。

オルバン氏はメディアや司法の統制を強めるなど強権的な政治姿勢で知られ、これまでもロシアと親密な関係を築いてきた。
オルバン氏率いる中道右派与党は、エネルギー供給の安定を公約に掲げており、3日のハンガリー議会選で圧勝した。【エルサレム三木幸治】

https://news.yahoo.co.jp/articles/e74aff457d06801d84ac9ee939338a5ec2453102