手話では、職業を表す表現で「男/女」について悩ましい場面があるといいます。

例えば、「医師」は《脈をとる+男》、「先生」は《教べんに見立てた人さし指を振り下ろす+男》。女性の医師や教師が増えるにつれ、《脈をとる+女》、《教える+女》という表現が使用されるようになったといいますが、その人が、男性なのか、女性なのか確認する必要が出てきているといいます。

また、手話通訳者も悩んでいた名前の後ろに付ける敬称「〜さん」。男性を指す「親指」や女性をあらわす「小指」で表現します。

ジェンダーにかかわらず使える「さん」に比べて、英語の「Mr.」や「Ms.」に近い表現ですが、性の多様性が広がる中、「男性と女性、どちらを使ったらいいか悩む場面がある」という声もあがり始めているそうです。

新しい手話表現を検討し確定させる機関である、日本手話研究所 事務局長 大杉豊さんは「日本の手話の語いと文法は、性別を表す“手形”を基本として構成されることが多く、これは、日本以外では韓国や台湾のみで使われている特徴」と話しています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f660d4573dc83933ec7c811b6ff48288bc3c22f1