河瀬直美氏、東大入学式で祝辞「ロシアという国を悪者にすることは簡単である」
[2022年4月12日17時52分]

東大の入学式が12日、東京都千代田区の日本武道館で行われ、映画監督の河瀬直美氏(52)が来賓として出席し「自由に生きることの苦悩と魅力を存分に楽しんでください」と祝辞を贈った。

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河瀬氏はロシアによるウクライナへの軍事侵攻についても触れた。

「ロシアという国を悪者にすることは簡単である」と切りだし「一方的な側からの意見に左右されて、本質を見誤っていないだろうか。誤解を恐れずに言うと『悪』を存在させることで、私は安心していないだろうか」と冷静に自問して問題提起した。

河瀬氏は「人間は弱い生きもの。だからこそつながりあって国家に属している。自分たちの国がどこかの国を侵攻する可能性があるということ自覚する必要がある」と述べ、「自らの中に自制心を持って、拒否することを選択したい」と話した。
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