青森県八戸市の百貨店「三春屋」が10日閉店し、半世紀あまりの歴史に幕を下ろした。
閉店直前、店内に「蛍の光」が流れると、従業員らは入り口に立って最後の来店客の見送りをした。
午後6時半過ぎ、経営する「やまき三春屋」の土谷与志晴社長が「たくさんの皆様に家族のように接していただいた。
のれんを守ることが使命だったが、閉店しなければならず申し訳ない」と述べ、
「この52年間、温かく見守っていただき本当にありがとうございました」と頭を下げた。
店の前には大勢の人が集まり、従業員らに拍手とともに「ありがとう」と声をかけた。
涙を流す人もおり、明かりが消えるまで見守った市内の会社員男性(33)は
「親と買い物に来た思い出もあるし、催事にもよく足を運んだ。長く続けてほしかったので、とてもさみしい」と惜しんだ。
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