世界の成長に関する楽観は過去最低に落ち込み、リセッション(景気後退)懸念が投資家の間で高まっている。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のファンドマネジャー調査が示した。
4月の調査によると、景気が悪化すると見込む投資家の割合は過去最高。スタグフレーションの予想は2008年8月以来の高水準で、金融政策のリスクに対する指摘も記録的な多さだった。合計運用資産8330億ドル(約104兆6000億円)の運用者292人を対象に4月第1週に調査した。
米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な引き締め姿勢に転じるに伴い投資家の悲観度が増していることを浮き彫りにした。投資家の姿勢は極端な悲観に傾き、株式市場への参入の好機を探る逆張り指標であるBofAの買いシグナルが点灯した。債券利回り上昇の中で世界の株式相場は4月に軟調となっている。
だがBofAのストラテジストは、この買いシグナルに乗ずる考えはなく、「値上がり時の売り」を引き続き勧めていると表明した。今年初めの株価下落は「2022年の前菜」にすぎず、メインコースとも言うべき本格的な下げはこれからやって来るとみている。
マイケル・ハートネット氏らはリポートで「世界の成長と株式への資金配分のずれは依然として驚異的」だと指摘した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-12/RA7XOEDWRGG201