ロシアを日本に置き換えると色々見えてくるよね?
プーチンの「陰謀論」に踊らされる左派系言論人…ウクライナ「代理戦争」論の錯誤と罪悪
「ウクライナは降伏するべきだ」、「ジェノサイドからなぜ逃げないのか」といった主張を繰り返している橋下徹氏らだ。かつて橋下氏は、改憲論あるいは自己責任論のスローガンで地方行政における改革派のイメージを作って成功したが、国際問題を語るときには伝統的な憲法学通説の世界観に依拠するしかないことを露呈した。
だがさらに由々しき事態は、日ごろからより左派的な立ち位置をとってきた勢力が、陰謀論に加担し始めていることだ。非武装中立・降伏を唱えて物議を醸す代わりに、こうした勢力が強調しているのは、「ウクライナ人はアメリカ人の代理で、ロシアを貶めるために戦争させられている」という「代理戦争」論である。
さすがに真面目に国際政治や国際法を勉強したことのある人物で、こうしたむき出しの反米主義にかられた「代理戦争」論を口走っている者はいない。しかし日本社会に存在する反米主義に感情的に訴え、世界のあらゆる問題はアメリカの陰謀によって発生しているという安直な思考回路に陥る人々が後を絶たないのは、憂慮すべき事態ではある。
しかし今回のプーチンのウクライナ侵略行動は、その明白で深刻な国際法違反の度合いにおいて、メガトン級である。いかなる過去の事例も、今回のプーチン大統領の行動を正当化できないし、言い訳にすら使えない。実際、開戦理由や開戦後の蛮行について、ロシア政府は正面から説明することができず、全く支離滅裂な責任逃れの態度しかとれていない。
それにもかかわらず、常に一番悪いのはアメリカだ、と言い続けるのは、ウクライナの人々にあまりに失礼だろう。これまでプーチンが苛烈な軍事行動をとってきたチェチェン、ジョージア、シリア、あるいは軍事会社ワグネルが暗躍している中央アフリカ共和国やマリなどのアフリカ諸国の人々に対しても、同じように失礼である。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bb2f32af8f74a16d7b507e0b62542efc94759559