ドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー大統領は12日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)をポーランド大統領らと訪問する計画を打診したが、ウクライナ側から断られたことを明らかにした。訪問先のワルシャワで「キーウで(訪問は)望まれなかったようだ」と記者団に述べた。

拒否の理由は不明だが、長年の親露的な姿勢が影響した可能性がある。メルケル前政権で外相も務めた同氏は、ロシアからガスを供給するパイプライン「ノルトストリーム2」(稼働凍結)を推進するなどロシアに融和的で、最近になって「ノルトストリーム2に固執したのは誤りだった」との見解を示していた。

ドイツの大統領は国家元首だが、政治権限は限られ、実権は首相が握る。駐独ウクライナ大使は「大統領の訪問は象徴にすぎない」として、ショルツ首相の訪問を求めてきた。

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