社会人1年目のとき、オートロック付きの自宅マンションで寝ていたそよかさんは、深夜2時半ごろに物音がして目が覚めました。寝ていた部屋と玄関を隔てる扉の隙間から、人影が見えたのです。その日は疲れていて、部屋の施錠を忘れていた可能性がありました。
とっさに扉を閉めようとしましたが、強い力で開けられ、見知らぬ男に口を押さえられたといいます。そして「おとなしくしてたら怖いことしないから」などと言われ、性行為を強要されました。男が何者なのか、凶器を持っているかも分からないなか、死の恐怖を感じて抵抗はできなかったといいます。

行為のあと、男はそよかさんにシャワーで体を洗い流すよう指示。「これで示談ね。洋服でも買いな」と無理やり2万円を置きました。
そして、スマホでそよかさんの顔と裸の体を撮影し、「会社を知っているから誰にも言うな。言ったら今の動画を会社のメールに流す」と脅して出て行きました。

男が出て行ったあと、そのまま2時間以上震えが止まらなかったそよかさん。みずからを奮い立たせたのは、大学でジェンダー研究に取り組み、性暴力について学んだときの知識でした。被害の証拠になるものを残そうと、男が置いていったビールの缶などを写真に撮り、出来事をすべてスマホのメモ帳に記録しました。

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