そもそも内容だけ見れば平凡なメロドラマに過ぎず、ただ販売促進のためにやや過度なエロコンセプトを入れたに過ぎない作品です。
個人的には決して好きな作品ではないのですが、批判しても原作内容に忠実に批判すべきではないでしょうか。

作品の内容を離れ、国際機関が主導して特定理念に基づいた協約を作り、そのような協約に基づいてグローバルに特定の思想を強要するのが正しいのかわかりません。
人間の体が対象化されることに対して批判的な意識を持つことができると思います。

しかし、昨今の女性の性的対象化に対する批判は、そうした一般的な批判の水準をはるかに超えているようです。
フェティシズムの資本主義社会で人格体のあらゆる部分が対象になる状況で、あえて女性の身体という特定部分に対する対象化にだけ特にあんなふうに反応するのを見ると、その底意を疑わざるを得ないですね。

果たして、当該機構が男性の身体を露骨に対象化する日本のBL産業に対しても、同じ物差しを突き付けているのか気になります。
このような部分に対する公正さの疑問が解決されない限り、女性の性的対象化に対する批判は女性の身体を政治的に神格化し、いかなる種類の対象化も根本的に封鎖しようとする新種の権威主義ではないかと疑われます。

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