■ トランプ :プーチンは強力で機転利く天才  

ところが、こうしたウクライナ情勢にもかかわらず、米国内にはウラジーミル・プーチン露大統領のウクライナ侵攻を「支持」する者がいる。  
ドナルド・トランプ前大統領と同氏を支持する保守派フォックス・ニュースだ。  

トランプ氏はロシア侵攻前からプーチン氏を「力強い」「機転が利く」「天才」と褒めちぎり、侵攻・殺戮が続く過去50日間、
こうした考え方は変わっていない。  むろん、プーチン氏の行動を「戦争犯罪」などとは言わない。

トランプ氏は4月13日、「影のブレーン」とされるフォックス・ニュースの超保守派キャスター、ショー・ハニティ氏のインタビューに応じた。  
ハニティ氏がプーチン氏のモラル観を質し、「ウクライナでのロシア軍の殺戮はジェノサイドか」との質問ははぐらかし、
「プーチン氏の仕掛けたウクライナ侵攻は今世紀の悪魔の仕業(Evil in our time)か」との問いには一切答えず。  
トランプ氏はこれまで「ロシアがウクライナに侵攻したのは、ウクライナをNATO加盟させようとしたのが原因だ」という主張を繰り返してきた。
そのスタンスは今も変わっていないわけだ。

インタビューでも「NATOは米国に頼り切りで防衛分担を出し渋っている」となじり、
「ドイツのメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、NATOは米国の犠牲の上で大儲けし、リッチになっている」と激しく批判。  
プーチン氏について聞いているのにそれには答えず、質問とは無関係なNBCの名物アンカーマンのチャック・トッド氏を口汚く非難した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e841f3c3716b595f0af11216792c034a66524b61?page=1