学習用端末で授業中に無関係な動画、指摘すると生徒は「うるせえ」と逆切れ…半ば黙認する教員

 小中学校に1人1台の学習用端末が配備されて1年。文部科学省は2024年度からのデジタル教科書の本格導入を目指すが、読売新聞の調査では大半の学校から懸念の声があがる。学校でどう使われ、効果や課題はどこにあるのか。デジタル教科書を取り巻く現状を報告する。

 高学年の間では、端末でプレーできるゲームの情報が出回り、授業中にもかかわらずネットのゲームやマンガにはまる児童がクラスに4、5人はいる。男性教諭は「注意するたびに授業が中断し、遅れる。他の子供たちが落ち着かなくなる影響もでている」と危機感を募らせる。

 中学校でも異変が起きている。北陸地方のある中学校のデジタル教科書を使った授業。クラス全員が前を向き静かにしているが、一部は端末で授業に関係のないネット動画を見ている。

 校長は「教壇からは端末で何をしているか分からず、簡単にネットが見られてしまう」と嘆く。教員が気付いてやめるよう声をかけても「うるせえ」と逆切れする生徒もいるため、半ば黙認しているという。

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