像の制作者は神戸市出身の彫刻家、新谷●紀(ゆうき)氏(1937〜2006年)で、神戸・三宮の阪神大震災の追悼モニュメント「AMORE(アモーレ)」を制作。愛をテーマにした女性像の多くが神戸市内の屋外などに飾られている。(●は王へんに秀)

 「愛の手」のブロンズ像は高さ約3メートル。橋の開通を控え、地元のライオンズクラブが新谷氏に制作を依頼した。原型ができた1978年2月、宝塚市の広報誌が像について「男性の手のひらで、女性が大空に向かって人類に愛の手をさしのべている姿」などと紹介したことから、市内の市民団体が「女性蔑視(べっし)」「男女平等をうたう憲法の精神に反する」などと設置反対運動を展開。
当時の衆院議員土井たか子氏、参院議員市川房枝氏のメッセージを入れたビラを配布したり、ハンガーストライキをしたりした。