ブラジルの裁判所が、「電源アダプターを付属させずにiPhoneを販売したのは、不可欠な製品を別売りにするブラジルの法律に違反する」として、Appleに対し消費者への賠償金支払いを命じました。
Apple側は「電源アダプターを付属させないのは環境保護のため」と主張していましたが、退けられました。
ブラジル・ゴイアス州のヴァンデルレイ・カイレス・ピニェイロ地方裁判官は4月12日の判決で、「Appleが新型iPhoneを電源アダプターなしで販売したのは虐待的で違法」として、同社に苦情を申し立た消費者に5000レアル(約14万円)の賠償金を支払うよう命じました。
判決文の中でピニェイロ裁判官は、電源アダプターはiPhoneが正常に機能する上で不可欠であると指摘した上で、Appleがアダプターを付属させないのは抱き合わせ販売を禁止する消費者法第39条に違反すると結論しました。
ブラジルでは2021年にも、iPhoneに電源アダプターを付属させなかったことを理由とした罰金の支払い命令が下されています。
Appleは、一貫して「電源アダプターを付属させないのは環境への負荷を軽減するため」と主張しています。
しかし、2021年の措置ではAppleが具体的な環境上の利益を示さなかったため、Apple側の反論は認められませんでした。
今回の裁判でも、Appleは同様の主張を行いましたが、ピニェイロ裁判官は「環境問題への影響を軽減させるためだとの主張は、被告が不可欠な付属品を製造し続けている上に別売りにしているため、無意味である」として否定しました。
BloombergはAppleにコメントを求めましたが、同社はコメントを拒否しました。
https://gigazine.net/news/20220422-brazil-judge-apple-iphone-adapters/