難民はこちら! ルワンダへ移送

 ■ 英政府は15日、英仏海峡を渡って来る難民の一部をアフリカのルワンダに移送する計画があることを発表した。英各メディアが報じた

 計画では、ボートやトラックの荷台に乗って大陸から英国に上陸を目指す独身男性が対象。
既にプリティ・パテル内相がルワンダの首都キガリで協定を交わした。
ルワンダでの亡命申請が受理されれば、最長で5年の教育や数々の支援が受けられる。
拒否された場合はルワンダへの残留申請の機会が与えられるか、出身国や居住権を有する国に移送される。

 ボリス・ジョンソン首相は「この計画が無数の人々を人身売買から救うことになる」として1億2000万ポンド(約200億円)を投じる。
さらに首相は「我々の思いやりは無限だが、救える人の数には限界がある。
全ての難民に手を差し伸べるために、納税者に額の記入されていない小切手を差し出せとは言えない」と話した。

 労働党のスターマー党首は「実現不可能で強引なやり方だ。パーティーゲートから国民の目を逸らせようとする試みに過ぎない」と痛烈に批判。
英国国教会のジャスティン・ウェルビーカンタベリー大主教は「我々の責任を他者に押し付けるべきではない。恥ずべき残酷さだ」と非難した。

 一方、ルワンダ政府は「移民はルワンダの法律の下で保護され、雇用への平等な機会の他、医療や社会保険に登録する権利も与える」としているが、
どれくらいの難民を受け入れ可能なのか、具体的な数字は示していない。

 英国では分かっているだけで昨年、2万8526人が小型ボートで英仏海峡を渡ったことが確認されており、前年の8404人から大幅に増加した。

https://www.japanjournals.com/uk-today/16869-220421-1.html
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