全日本こけしコンクール 最高賞に大崎の桜井昭寛さん 3年ぶり開催

 第64回全日本こけしコンクール(宮城県白石市など主催)の入賞作品65点が23日、発表された。最高賞の内閣総理大臣賞には大崎市鳴子温泉の桜井昭寛さん(70)の鳴子系伝統こけしが選ばれた。

 桜井さんの作品「岩蔵型11号」は、戦前の名工大沼岩蔵の型を忠実に受け継ぎつつ、木地の仕上げなどに工夫を重ねた。「首から胴にかけての曲線が見事。全体のバランスが良く、令和を代表する作品」と評価された。

 河北新報社賞は白石市の新山吉紀さん(61)の弥治郎系伝統こけしが受賞した。「弥治郎系八幡屋系列の佐藤喜一の特異な表情をよく捉え、緊張感がある」との講評を受けた。

 伝統、新型、創作の各こけしと木地玩具、応用木製品の計5部門に国内外から796点、延べ159人の応募があった。元仙台市博物館長の東海林恒英氏ら14人が22日に審査した。

 コンクールは新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。白石市ホワイトキューブで5月3〜5日に開かれる。
https://kahoku.news/articles/20220424khn000009.html
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