春の褒章の受章者が28日付で発表され、俳優の岡本健一さん(52)が紫綬褒章を受章した

岡本さんは1985年、ロックグループ「 男闘呼組 」を結成。
グループの活動停止以後は舞台俳優として飛躍し、第26回読売演劇大賞の最優秀男優賞、
芸術選奨文部科学大臣賞(2020年度)など数々の賞を受けてきた。
今や、日本の演劇界に欠かせない存在だ。

今回の受章理由は、「役を深く掘り下げ人間の本質に迫る的確な演技で、主役から主人公の脇を固める重要な役までを
魅力的に演じ、我が国の演劇の発展・振興に多大な貢献をした」というものだった。
受章に際し、岡本さんが発表したコメントは以下の通り。

「戦争」という 惨 い行為が公に行われ、多くの人生を奪い、人々に深い悲しみを刻み込んでいる今この時に、国際平和を希求し、
武力による威嚇又は武力の行使を永久に放棄している、この日本で、ありがたいことに「戦争」を体験してない私が、
「演劇」という果てしなく自由な世界に導いて頂き、濃密な時間を 創 り、様々な舞台を上演してきたスタッフ、共演者の方々、
そして劇場まで足を運び、心と体で作品を感じてくれた、お客様のお陰で、紫綬褒章という栄誉ある褒章を賜りました。
皆様と喜びを分かち合いたい気持ちです。
私だけの受章ではない思いが 溢 れています。
心から感謝致します。
これから先も、その時でしか感じられない生の時間を大切にして、何色もの世界を彩り、心を豊かにする「作品」を創り上げ、
より多くの方々にお届けし続けることを誓います。ありがとうございました。
一刻も早く、世界が平和になることを願っています。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220428-OYT1T50022/