捜査情報の漏えいで一時容疑者の所在が不明に…虚偽の報告も 道警が警部補と巡査部長を書類送検
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd08892a4f6059f89e51a4f8b329754c838c4804
北海道警察本部監察官室は27日、警察本部の刑事部門に勤務する30代の男性警部補を地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、
また、当時札幌方面の警察署の刑事部門に勤務していた30代の男性巡査部長を虚偽有印公文書作成などの疑いで、それぞれ書類送検しました。
男性警部補は去年4月、札幌方面の警察署で捜査をしていた詐欺事件について、捜査の過程で知り合った道内に居住する30代の男性に、
近々強制捜査に着手することを教え、職務上知り得た秘密を漏らした疑いが持たれています。
去年11月にこの男性から警察に申し立てがあり、事件が発覚しました。
警察によりますと、この影響で容疑者数人の所在が一時わからなくなりましたが、その後逮捕して捜査への影響はなかったということです。
調べに対して男性警部補は「捜査情報を教えることで、ほかの事件情報を入手し、自分の影響力を示したかった。迷惑をかけて反省している」などと容疑を認めています。
男性警部補は27日付けで停職1か月の懲戒処分を受け、28日付けで依願退職するということです。
また、30代の男性巡査部長は去年7月、札幌方面の警察署で虚偽の公文書を作成するなどした疑いが持たれています。
警察によりますと、男性巡査部長は暴力団対策に使う内部文書を作成するにあたって、道内居住の40代男性が暴力団との付き合いがないのにも関わらず、
あるかのように文書に記載したということです。
この男性からの申し立てで事件が発覚しましたが、男性巡査部長は去年8月ごろから11月ごろまで調査過程で上司に対して、再三虚偽の報告をしていて、
ことし1月になり虚偽の文書を作成をしたことを認めたということです。
調べに対して男性巡査部長は「暴力団の関係資料を作って周りから認められたかった」などと容疑を認めています。
男性巡査部長は27日付けで「減給10分の1 3か月」の懲戒処分をうけたということです。
道警は「捜査活動への信頼を失う行為であり、誠に遺憾であります。今後、捜査員への指導教養や組織的な業務管理を徹底するなど、
再発防止に努めて参ります」とコメントしています。