史上初の女性天皇・推古天皇の御代を描いた歴史小説が相次いで刊行された。幅広い時代を網羅する伊東潤氏の『覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子』(潮出版社)と新人・天津佳之氏の『和らぎの国 小説・推古天皇』(日本経済新聞出版)。歴史教科書的には、日本の国家体制は豪族・蘇我氏が滅ぼされた大化の改新から始まったとされるが、ふたりの作家は女帝の甥の摂政・聖徳太子(厩戸皇子)と外戚でもあった大臣・蘇我馬子が政治を主導した推古朝こそ、日本の国の成り立ちと口をそろえる。なぜ今、1400年前の推古朝なのか。第2回となる今回は、日本と朝鮮半島の関係、豪族・蘇我氏が果たした役割、そして日本の「和」という価値観について考えていく。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a8e9f5b49d029f0a2dbf50017c638f4cc63e8d56