新型コロナウイルスの実態についてはまだまだ分からないことが多い。

「日本でデルタ株が急激に減っていきましたが、オミクロン株はまったく違う動きになっていますね。最近では秋田や島根など、感染が少なかったところが増えています。北海道や福岡、沖縄でも高止まりしています。一方で首都圏や関西圏では減ってきました。感染の状況が地域や国によってバラバラになっています。これまでにはなかったことです」

日本は第6波ではまん延防止等重点措置がおもな対策だったが、それでいいのだろうか。

「医療現場にいる立場からしても、経済活動を制限する措置が必須だとは思いません。

第6波までの教訓を生かすことが大事でしょう。次々と現れる変異株に後手後手で対応するだけでは、8波、9波、10波と永遠に感染拡大を繰り返すだけでしょう。やはり検査を早急にして、早期治療し、早期に変異株の特性をつかむ医療研究体制をいまからでも作るべきです。治療さえ早くできれば新型コロナウイルス感染症は死なない病気ですから。

乳児が亡くなったときのように、そもそも医療にアクセスできない状況を許容しているというのが問題です。当院ではこの1月2月で2万6千件のPCR検査を行っているのですが、栃木県全体で行っているPCR検査は9万3千件。つまり、やる気になれば、いちクリニックでも県の28%の検査ができるということを知っていただきたい」

https://news.yahoo.co.jp/articles/e3c0cfb2312d5b58107d3dfad6c2fd188c42a79a