梅毒の感染を広げている一因に、女性が肉体を提供する見返りとして、男性から金銭を受け取る「パパ活」が関係しているという指摘もある。

感染者の年齢層を見ると男性は20〜50代がまんべんなく感染しているのに対し、女性は20代が圧倒的に多いためだ。

「コロナ禍で生活が困窮した学生やフリーターの若い女性がパパ活を始め、そこから感染が広がっていると推測されます。飲食店のアルバイトで月に5万円を稼ぐのが精いっぱいの子でも、パパ活では一回で同じ金額を手にできます。

コロナの流行から3年目になりますが、経験者が未経験者の友人を勧誘することで、さらに多くの女性がパパ活市場に流れているという事情もあります。風俗店に勤務するよりも手軽で中間マージンもとられないため、一度始めると抜け出せなくなる女性も多いのです」(『パパ活女子』の著者で作家の中村淳彦氏)

現在はパパ活を行う女性が、3〜4人など複数の男性と関係を持つことも普通になっている。感染に気が付かないうちに複数の「パパ」と会うことで、蔓延の原因となることもあるのだ。

コロナと梅毒、どちらのパンデミックが先に終わりを迎えるのだろうか。

『週刊現代』2022年4月30日・5月7日号よりhttps://news.livedoor.com/article/detail/22093873/