iPhoneでノイズまみれの写真とおさらば シャッター音なしの「Mカメラ」を試す

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 黒い毛のペットやオブジェなどをiPhone標準のカメラアプリで撮った際、画像を拡大するとノイズが強くかかってもやもやした経験のある人は多いだろう。iPhone側で「黒い部分は暗い!」と判断し、ISO感度を高く設定してしまうのが原因だ。ISO感度が高いと暗い部分を明るく写せる反面、仕上がった画像にノイズが生まれる。

 これを解決してくれるのが、App Storeで配信されている外部のカメラアプリだ。今回紹介する「Mカメラ」は基本無料で、超広角カメラやHEIC/HEIV形式の使用、広告の消去などを含む「フル機能版」へのアップグレードが490円(税込み)となっている。無料でも十分使いやすいため、取りあえずインストールしておくのもおすすめだ。

 今回は基本的に、iPhoneの下部を右側にして横持ちした状態でUIなどを紹介する。


簡素で分かりやすいUI、シャッター音なしもありがたい

 基本UI(ユーザーインタフェース)は簡素で、画面左に超広角/広角/望遠カメラの切り替えや写真解像度、アスペクト比、アウト/インカメラ切り替えなどを備える。上下にフリックすることでタイマー、GPS情報の付加、フラッシュ、ファイル形式、そしてタイムスタンプ、グリッド表示切り替え、画面回転のロックを行える。


 画面内をタップして焦点を合わせ、そこから上下にスワイプすることで露出補正を切り替えられる点や、画面下部中央の「1x」マークをタップすると光学ズーム機能を使える点は通常のカメラと同じ。指の腹などで広く押すようにタップすると、ダイヤル式にズーム倍率を細かく調整できる。また、シャッターボタン下の矢印マークをタップするとUI表示を切り替えられる。

 画面右側のオレンジ色に光るマークはカメラ/LIVE Photo/ビデオの切り替えだ。どの場合でも、次項で紹介するISO感度やシャッタースピードなどを変えられるため、かなり使いやすい。またシャッター音がないので、音が気になる場面や音に敏感な動物を撮影するのに便利だ。

 フル機能版では、HEIC/HEVC形式や1200万画素の解像度、焼き込み文字設定、超広角/望遠カメラを利用できる。無料版の解像度は最大800万画素に制限されるため、ここは有料版の大きなメリットだ。

シャッタースピードやISO感度を手動で調整

 Mカメラ最大の魅力は、シャッタースピードやISO感度を手動で設定できる点にある。画面右側の「ISO」でISO感度とシャッタースピード(Exposure Time)、「FOCUS」で焦点距離、「WB」で色温度と蛍光灯などの照明を使った際の色味を変えるティントを調整できる。

 色温度は特にこだわりがなければ自動でいいし、焦点は画面をタップすれば簡単に合わせられる。問題はiPhoneが「暗い」と思った部分でISO感度を調整してしまうことだ。シャッタースピードが遅いと手ブレが発生しやすくなり、ISO感度が高いと画像に粒子状のノイズが生まれる。シャッタースピードは速く、ISO感度は低い方がきれいな写真を撮りやすい。