牛から尿だけ優しく回収するロボット 欧州に6台、環境保全し肥料にも(日本農業新聞)
https://news.yahoo.co.jp/articles/706d9e73949e6beeb0a64375eeebb77c4679cddc
牛舎からのアンモニアガス排出量を減らすため、オランダの畜産施設メーカーが牛用の“トイレロボット”の販売を始めた。機械が牛の“つぼ”をさすって排尿を促し、カップで牛から尿を直接回収する。牛舎から大気中へのアンモニア揮散量を50%減らし、畑で窒素豊かな肥料として尿を活用できる。
牛のふんには尿素をアンモニアガスに分解する酵素が含まれている。尿をふんに触れさせなければ、アンモニアの揮散が減らせ、窒素の環境への流出を抑えられる。
オランダのハンスカンプ社が、昨年後半から「カウ・トイレット」の名で販売を始めた。搾乳ロボットに似た形で、アームが自動的に牛の“つぼ”を優しくさすって排尿を促し、排尿部に伸びてきたカップが尿を全自動で受ける。
これまでにオランダとドイツで6台を設置。同社は「全自動で動物にも優しい」としている。
環境保全に向けた規制が進む欧州では、窒素循環も意識されるようになってきた。多くの産業で窒素酸化物やアンモニアの排出を抑える動きが出ている。