手取り15万円

議員のなり手不足は、特に小規模な町村で深刻だ。

総務省や読売新聞の調べでは、19年統一地方選で無投票当選者の割合は、町村議選で23・3%(93町村)と過去最高となり、8町村で定数割れとなった。定数割れは11年統一選が3町、15年統一選が4町村と増加傾向にある。

理由には人口減や高齢化に加え、町村の議員報酬の低さがある。

和歌山県有田川町では、1月の町議選(定数16)で立候補者15人と初めて定数割れした。現職5人が直前に不出馬を表明した影響が大きかったが、最年少で2期目の椿原竜二町議(32)は「働き盛りの若者が仕事を辞めて議員になるにはハードルが高い」と指摘する。

議員報酬は月23万円で、税金などが引かれると手取りは約15万円。椿原議員は「独身なので何とか生活できる」というが、議員活動の資金も不足し、夜間にアルバイトを始め、現在も議員以外の仕事を続けている。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220505-OYT1T50094/